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横浜市立大学COI-NEXT拠点Minds1020Lab×株式会社プラスメディ共同で健康管理アプリの開発に着手

横浜市立大学 COI-NEXT 拠点 Minds1020Lab(以下、当拠点)は、株式会社プラスメディ(以下、プラスメディ)との共同研究により、企業向けメンタルヘルスケアを目的とした革新的な健康管理アプリの開発に着手しました。本プロジェクトでは、プラスメディが提供するプラットフォームのUI設計と最適化に基づき、当拠点がアプリ認証、データ解析、効果検証を行うエンジン部分の開発を担います。

本アプリがさまざまなセルフケアコンテンツと連結することで、メンタル不調が見つかった利用者に対して、メンタル不調が深刻化する前にユーザーにアラートをかけるだけでなく、その状態を改善できるコンテンツを勧め、その改善を進める仕組みです。


■背景と目的

現代社会において、メンタルヘルスケアの課題が深刻化しています。2019年のWHOの報告では、世界で約8人に1人が精神障害を抱えています。また日本では労働者の約80%が仕事に関連した強いストレスを抱えており(厚生労働省 令和5年 労働安全衛生調査)、うつ病による欠勤コストは日本で60億ドルに上ると試算されています(Evans-Lacko et al., 2016)。

そうした状況の中で、企業が従業員の健康を効果的にサポートするためのデジタルソリューションが求められています。本プロジェクトでは、企業向けモデルを採用し、利用実績に基づいたデータ解析を活用することで、効果的なサービスを提供します。また、持続可能な事業モデルを構築し、今後のさらなるサービス拡大を見据えた基盤作りを目指します。


■共同研究の概要

 プラスメディは、メンタルヘルスケアプラットフォームを構築し、ユーザーフレンドリーなインターフェースを提供します。

   当拠点は、プラットフォーム内で活用されるアプリケーションの認証、個人データの解析、効果測定を担当します。

   短期的には、プラスメディから当拠点への業務委託契約に基づき、プラスメディが運営するスマホアプリ『FAROme』で収集したユーザデータを解析し、そのデータは同アプリを介してユーザーに戻します。重要なデータやノウハウは当拠点で保有し機密性を確保します。

スマホアプリ『FAROme』公式ページ:https://www.farome.jp/


■今後の展望

従来のサービスでは、メンタル不調を評価できても、サービス利用が不便であったり、不調に対してパーソナルなヘルスケアコンテンツの提供はできていませんでした。

本アプリの開発により、メンタル不調の利用者が、所属する企業に状態を知られることなくセルフケアができるメリットを提供できます。これを実現することで、利用者は低い心理的障壁でメンタルヘルスケアサービスを利用でき、また導入事業者は従業員の就業中のパフォーマンス低下を改善することで、企業収益の向上につなげることができると期待されます。

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